フリー外交官の田舎暮らし

”とっと”と申します。外国語とITの知識を活かしたお仕事中です。

黒ビールを楽しむ。

前回は黒ビールとはなんぞや、ということについて書きました。

今回は楽しみ方ということで一つ書こうと思います。話は変わるのですが、最近すごく寒くなりました。部屋着を冬使用にして、冬用掛布団の用意をしています。

ヨーロッパの黒ビール文化

前回書いたとおり、発祥はイギリスやドイツなどのヨーロッパ諸国です。

日本と比べ寒い地方で作られる黒ビールは、実はあまり冷やさないで飲む事が多いのです。というのも、日本で好まれるピルスナー(黄色いビール)のようにぐびぐびと飲むものではなく、言うなればチビチビとゆったりしながら飲むものだからです。

勤務時間内でも飲酒が許されるイギリス文化圏内ではコーヒーに近いのではないでしょうか。私もお昼に外行くときは、安い定食とこれまた現地価格で安いギネスを呑んでいました。ちなみにイギリスでは16歳からビールは飲むことができます。ハリーポッターで出てくるバタービールなんかはアルコール入ってるぽいですよね。

同じく16歳から飲酒が許されているドイツでは、食事時の飲み物としてテーブルにソーセージ類と共に並んでいます。こうしてビールの国々を比較してゆくと、お酒が食文化に深く根付いていることがわかります。

合う食べ物。本場は何?

いわゆるつまみですね。さきほど書いた通り、ドイツでは食事のお供として飲んだり、イギリスではビールだけで飲むことが文化とされています。実際の所、パブなどではほとんど食べ物がありません。その代り、呑む前にオリーブオイルを1スプーン飲んだり、ロシアでは脂たっぷりのベーコンで胃をケアしてから飲むことが二日酔い防止とされています。

もちろん、フィッシュ&チップスはイギリスの伝統料理ですが、これは主に大衆食堂で出されるメニューです。お酒のお供、ではなくあくまで食事のお供であるのがお酒。というのが、若い時からの飲酒が文化であるヨーロッパの共通認識です。そもそもがそういった食文化を守るためにもイギリスやドイツ、そしてワイン大国のフランスは飲酒可能年齢を引き上げていないのです。肉料理には赤、魚料理には白という言葉からも食事に合わせてお酒を選ぶという思想が受け取れると思います。

・・・というのは西洋食文化学の上での話です。我々日本人にもお酒の文化があり、つまみやお酒のお供はとても身近なもの。黒ビールに合う食べ物を紹介します。

・油ものやこってりした食べ物

エビス記念館のバーテンダー様のお話しによると、脂っこい料理や味の強いものが黒ビールとの相性が良いそうです。理由は、もともと黒ビールの味わいは、ピルスナーに慣れ親しんだ私たち日本人にはとても重く感じるため、それに負けないパンチの効いたものである必要があるため。

・チョコレート

これは私のおすすめです。特に冬の時期、温かい部屋でいただく黒ビールにとても合います。いくつかの黒ビールはチョコレートのような香りやココア風味のものがあり、クリーミーな泡は甘くとろけるような舌触りを楽しめます。苦味が少なく甘みが強い黒ビールは是非ともチョコレートと合わせてどうそ。真冬の暖炉の前でまどろむような至福の時間です。香りを苦味を味わうために、できるだけカカオ成分が多いチョコレートが良いです。

f:id:tottosensei:20171003181036j:plain

チョコレートと合わせるのに、特におすすめなのがこれです。

イングランド Magic Rock : Dark Art.

濃くて苦いホットチョコレートにコーヒーを垂らして香りづけしたような、香り高く濃厚な味わいです。泡立ちもすばらしいので是非グラスに注いでから呑んでみてください。すごくお気に入りの一杯なので後日ブログに詳しく取り上げたいと思います。

さて、今回は黒ビールについて西洋文化を交えて解説しました。お酒のお供についても紹介はしましたが、たまにはつまみを抜いた一杯をゆっくり呑みながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

次回は今週末更新になります。

それでは。

〈2018.05.31追記〉Amazonアソシエイトを始めたのですが、このビールはアマゾンさんで扱っていないですね。私は茨城県内のビックカメラにて購入しましたが、それ以外では目にしたことはないです。都内でも見かけたときがないので、目にすることができたらラッキーなレアビールだと思います。