フリー外交官の田舎暮らし

”とっと”と申します。外国語とITの知識を活かしたお仕事中です。

冬場のビール (短い記事です)

こんにちは。

なにやら北海道では-23度らしく、そこまで寒い地域に住んだことのない私には想像しがたいです。

今回は冬のビール市場の小話。ビールマーケティングに絡んだ話なので小難しくならないよう、短めにしたいと思います。

一般的なビールのイメージは夏が本場で気温が下がるにつれてオフシーズンへと向かう、というようなことを想像されると思います。実際に、スーパーや量販店では遅春~夏にかけての時期でのビールセールはほとんど行われません。一方で1月~春ごろまでは頻繁にセールを行っています。

これには、日本で売られているビールの種類が関わっているからです。

日本人のビール ピルスナー

日本でビールの主流四大メーカーは、アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーです。この四社のビールでなにか一つずつ商品を思い浮かべてみてください。

スーパードライ一番搾りプレミアムモルツ黒ラベル、これらの商品はすべからくピルスナーです。

ピルスナーは低温発酵(樽下に麹が溜まるので下面発酵とも言われる)でつくられた黄金色のビールで、のど越しの良さが特徴です。ドイツではオクトーバーフェスなどで1リットル弱を一気飲みすることもあります。

日本ではこのタイプのビールがほとんどです。というか、ビールという言葉=ピルスナーと考える人も多いのではないでしょうか。戦後のビール市場戦争では各社がひたすらにのど越しの良いビールを研究し、現在の四大メーカーとピルスナー大市場に行きつきました。

こうした経緯で生まれた日本産ののど越し重視型ピルスナーは、冷やしたものをごくごくと喉をならして呑むのが好まれます。夏にビーチやイベント会場などでよく見かける光景ですね。

ですが、ということは冬場はどうしているのでしょうか?

 

冬場のビール市場戦争

以前の記事で書いた、黒ビール文化やヨーロッパのお酒文化を踏まえて話ます。

実際のところ、冬場でピルスナー系のビールを売るのは難しいと思います。理由は単純に季節が合わないからです。

そこでビールメーカー各社は、冬にも味わえるビール=ゆっくり味わえるビールの開発にいそしみました。黒ビールに、小麦の白ビール(ヴァイツェン)、ハーフ&ハーフ、など一味変わった商品ラインナップを繰り出しました。ですが、開発が始まって短いからか、年々マイナーチェンジを繰り返しなかなかヒットには結びついていない様子です。

とはいうものの、技術と歴史のある四大メーカーが造るビールは美味しいです。

以下は特に筆者の黒白ビールを一言感想で。

アサヒ

ドライブラック 

 黒ビールにしてはかなりごくごく飲めてしまう。その分、黒特有の濃さと濃くはないけれど、同時にクセがないので黒ビールに興味がある人にはおすすめです。

キリン

一番搾り 黒生

 キリンの黒ビールは少し酸味が強いです。苦味もしっかりとしていて、ゆっくりとチビチビ味わうのにもってこいだと思います。個人的には冷蔵庫からだしてしばらくしてから飲む方がおすすめです。

サッポロ

エビス 華みやび

 小麦で作った白ビールです。いくつかの白ビールを試しましたがこれはすごいです。麦、小麦の風味がとても強く、まるで食パンを飲み物にするとこんな風になるんだろうな、というような飲みごたえでした。これも、ごくごくと飲むよりはゆっくり美味しい食べ物を味わうような感じで飲んでほしいです。

サントリー

プレミアムモルツ 黒

 名前の通り、プレモル系列の黒です。昨年、プレモルは香るエールを出しましたが、これは以前からあった黒プレモルのマイナーチェンジ版です。プレモル系の香りの良さを全面的に押し出した黒ビールで甘みを強く感じます。香りが良いので合わせるならラムなどのフレーバーチョコがおすすめです。

 

今回は冬場のビールについてのお話しでした。最後は個人の趣味になってしまいましたが、特にエビス華みやびはおすすめですのでご賞味ください。

暖房のついた部屋でゆっくり本をよみながら、ちびちびと冬のお酒を楽しんではどうでしょうか。